擦筆(さっぴつ)。
鉛筆デッサンや鉛筆画を描かれる方は
ご存じの方も多いかもしれませんね。
でもこれからデッサンを始めようとしている方など、
「それって必要なの?」
「どう使うの?」
「近くで売ってるの見たことないんだけど・・」
って感じの方も多いかと思います。
そこで、
擦筆の使い方、
使う利点、
自分で作っちゃう方法、
擦筆が汚れたらどうする?
などについて書いていきたいと思います。
今回はコピー用紙でできる擦筆の作り方をご紹介していきますので、
ぜひ最後まで目を通していただけると嬉しいです♪
擦筆を使うと
擦筆とは、漢字をみるとわかるように
擦る(こする)筆、ですね。
鉛筆で描いた部分を擦筆でこすることで、
画用紙の凸凹の隙間に鉛筆の粉が行きわたります。
画用紙特有のザラつきが抑えられ、
なめらかな表現ができます。
筆跡が残らないようにぼかしたり、
ふんわりとして見せることで
遠くにある、または奥まっているように見える効果もあります。
ぼかすだけなら、ティッシュや綿棒でも大丈夫です。
でも、ティッシュだと鉛筆の粉を持っていかれる分、
描いた色が薄まってしまいます。
逆に薄めてぼかしたい時には、ティッシュもかなり使えますけどね。
(*^^*)
綿棒の場合は、摩擦が強いので
ティッシュや擦筆よりも紙の表面を傷めてしまう事があります。
綿棒を使うなら細かい部分にだけ優しく使うなど、
それぞれに合った使い道を試してみるのがいいですよ♪
試しに、↑こちらは4Bでざっくりと塗った状態です。
暗めの写真で申し訳ないですが
(^^;
それを、自作擦筆とティッシュでそれぞれ擦ってみました。
ティッシュだと色が薄まり、
擦筆ではそれほど色を変えずにザラつきを抑られているのが分かりますね。
もう少し薄い状態に塗ったものでも試してみました。
キレイな新しい面で擦ったので
色は足されていません。
擦筆だと鉛筆の粉がしっかり紙の凸凹に入り込んでいる感じがしますね。
こんな風に、
せっかく描いた色を落としたくない、けどぼかしたい!
という時には、擦筆が活躍してくれます♪
擦筆は「描く」にも使える
擦筆は、描いた部分をぼかすだけでなく、
それ自体を描く道具として使う事もできます。
以前作った自作芯研器。
鉛筆の粉がそこそこたまったので、
それを使って描いてみます。
写真のように、擦筆に粉をすりつけて、
ざっくり陰影だけをのっけてみるとこんな感じです。
超ザツですが・・・
でも面白いでしょ?
(*´▽`*)
で、
あったらいいのは分かったけど。。。
近くに画材屋さんがない!
ネットで買うと、本体より送料の方が高い!
なんてことも多いですよね。
と、いうわけで、
誰にでも手に入りやすいコピー用紙で作ってみました!
買おうかどうしようか迷ってる、、なんて方にはぜひ試してみていただきたいです♪
あまりコストはかからないので、
失敗したらしたで、その時にはまともな物を買いましょう(笑)
コピー用紙でできる擦筆の作り方
必要なもの
・A4コピー用紙(1本につき1枚)
・セロハンテープまたはクリアテープ
・水スプレー
・カッター
・はさみ
・カッティングボード(できればB4くらい大きめが使いやすいです)
(なければ、巻くときはツルツルしたテーブルの上でも大丈夫です。紙を切る時はいらない雑誌などでテーブルを保護してください)
コピー用紙を、縦長になるよう半分にカットします。
幅は10.5㎝ずつです。
その1枚をボードの真ん中に置き、
スプレーでまんべんなく水をかけます。
けっこうしっかり濡らしています。
もう一枚にもスプレーをかけ、
濡れている面同士で重ねます。
できるだけ空気が入ったりしわが出来ないといいのですが、
これくらいでも出来たので、たぶん大丈夫です(^^;
2枚合わせの状態で、
さらに表にも裏にもスプレーをかけてしっかり濡らします。
紙の端っこ(下側)を指の腹でコロコロと転がすように
まんべんなく撫でていきます。
紙の端にカールがついて、巻き始めるのが楽になります。
幅の全体を均等に巻いていきます。
すきまができないように、ピッタリ紙同士が密着するように巻いてください。
両手の指8本使って、全体を押さえながらゆっくりと巻いていきます。
コツは、
焦らず、ゆっくり、慎重に!
引っ張って巻くのではなく、
「押さえつけながら、押し付けつつ巻く!」
という感じです。
両脇は後で整えるので、そろっていなくても大丈夫です。
最後まで巻き終わったら、
テープで3か所くらい(両端と真ん中)を留めておきます。
濡れた紙にテープは付かないので、
長めに出したテープを1周以上させて
テープ同士を接着させる、という感じです。
この時に全体をびっしりテープで覆ってしまうと、
中の方がなかなか乾かないので、
固定できる最低限で大丈夫です。
そして、しっかり乾くまで待ちます。
気温や湿度にもよりますが、
少なくとも3日はかかると思ってください。
湿ってやわらかいままだと先端を整えることができないので、
カラカラに乾くまで気長に待ってくださいね。
作る時は予備も何本か巻いておくと、
削るのを失敗したときのダメージが少ないです。
作り直すのにまた何日も乾かすのイヤですよね。。。
中まで完全に乾いたら、
さらに上からテープをきつく巻きます。
軸に対して垂直に、テープは何本にも分けて使います。
締め上げるつもりで、結構ガチガチに巻いちゃってください。
つぎに、カッターで削って先を整えます。
鉛筆を削る感じで削ってみてください。
カッターの刃は新しいものに交換しておいた方が、
力もいらず作業がスムーズです。
紙の端(軸の先端)は、あまりキツく巻けていないので、
少し内側まで削った位置が先端にくるよう整えてください。
あまり一度に削ろうとすると大変なので、
焦らず少しずつ、何回も削りながら先を細めていきましょう。
カッターで削っていくと
先端部分がこんな感じで残ってしまうので、
先だけハサミで切り落として整えます。
最後に、削った部分をコピー用紙などのツルツルした紙に擦り付けて、
表面をなじませます。
今回は一度に4本作ってみました♪
少し慣れてきたので、作るの上手くなったかも。
(*´▽`*)
汚れて黒くなった擦筆は、削ってまた使えます。
このまま塗る目的で使うのもアリですが。
キレイな状態と黒い状態と、いくつか用意して使い分けるのもいいですよ♪
削ったらほ~ら、
元通り~♪
(*´艸`*)
いかかでしたか?
(*´▽`*)
あると便利な擦筆。
市販のものではやわらかいタイプ、硬いタイプなどいろんな種類があるので、
自分に合うものをいくつか試してみるのいいですね。
その中に、自作の擦筆も仲間に入れてもらえたらうれしいです♪
よかったら作ってみてくださいね。
(*^^*)
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ではまた♪
(^^)/